未来型医療創造卓越大学院プログラム生
生命科学研究科分子化学生物学専攻(博士2年)
國富 葵

この度8月28日から9月1日までの5日間、東京都国立市にある株式会社ヤクルト本社中央研究所に伺い、研修を受けてまいりました。ヤクルト中央研究所は1955年に医学博士の代田稔先生が設立された研究所で、「予防医学にもとづき、有用微生物を利用して、生体調節機能をもった食品、医薬品、化粧品の開発を通じて企業理念の実現を果たす。」をテーマとして研究を行っています。私は企業での研究を拝見して自分の適性を考えることを目的として、本研修に臨みました。

本研修では社員の方々が日頃の研究で行われている実験を、実際に手を動かしながら教えていただくと共に、社員の皆さまが取り組まれている研究について伺うことができました。企業の研究所は製品に直結する研究を行っているイメージが強かったですが、ヤクルト研究所ではそれだけでなく、製品開発の根底にある基礎的な研究から行っており、研究に力を入れられていることがよく分かりました。また、他大学や機関などとのコラボレーションも多く行われており、これによって大規模な研究が可能になっていることが分かりました。

社員の方々と同じ空間で5日間を過ごしたことで、研究所内の業務や雰囲気をより間近で見ることができました。特に社員の方々が活発に議論や情報交換をされている様子が大変印象的で、このような環境が新たなアイデアを生み出すのに重要なのだと思いました。

社員の皆さまの研究成果とそこにたどり着くまでの過程のお話は大変興味深く感じられたと同時に、お話しいただいた皆さまの研究に対する真摯さに感銘を受けました。また、私は所属研究室以外の環境に身を置いた経験がほとんどなかったため、自分の研究や考え方について客観的な視点を持つ機会にもなりました。

本研修で得た経験や価値観は、今後自分の進路選択において糧となる大切なものです。この度は貴重なお時間を割いて研修にご協力くださったヤクルト中央研究所の皆さまにこの場を借りて心より深く感謝申し上げます。

【株式会社ヤクルト本社中央研究所】https://institute.yakult.co.jp/