2020年05月28日
5月26日(火)18:00-19:00、未来型医療創造卓越大学院プログラム(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門)FM DTS融合セミナー スタンフォードバイオデザイン 池野文昭先生の講演会をオンラインにて開催しました。
新型ウイルスのパンデミックにより私たちの生活、考え方、働き方、さまざまなものががらりと変わる潮目にいる、というとらえ方はおそらく多くの方々がお持ちであると思います。世界各国が試行錯誤で人類への試練に立ち向かっている中、さまざまなこころみ、テクノロジーが毎日のように報道され、テレビをつければ、第三者的な批評が目についてしまい、本当に日本は大丈夫なのだろうか?と思いながら生活されている方も多いのではないでしょうか。
この試練に対して多くの方々が、私たちは批評するのではなく、自分たちで未来を切り開いていかなければならないという考えを持っていると思います。そこで、卓越大学院プログラムの講師の皆様にアフターコロナについての世界観をうかがい、一人一人考えるべく、連続シリーズで講演をいただくことになりました。
池野先生は、これまで僻地医療を含む地域医療に携わり、日本の医療現場の課題、超高齢化地域での医療を体感されました。2001年よりスタンフォード大学循環器での研究を開始し、フィールドを出口戦略の方にシフトしながら、以後、4年間シリコンバレーを中心に200社を超える米国医療機器ベンチャーの研究開発、臨床試験等に関与されてきました。
今回の講演では、新型コロナウイルス感染症がもたらしたさまざまな危機対応、その後のnew normal(新しい日常)について米国と日本の違いをわかりやすくお話ししていただきました。
池野先生は本講演の中で、私たち日本人は自分たちの良さを見つめなおし、自信をもつこと、そして審美眼をもつこと、をお話しされたように感じております。自分なりに、その課題を解決することでどういったアウトカムにつながるのか?またそのことにとてもわくわくできる自分かいるか? 実際にそのことに膝を打って共感してくれる人がいるか? そういった審美眼をもつことで、地に足をつけてアフターコロナにおいてわたくしたちのnew normalを切り拓いていけるのではないかと感じました。
「日本は、この状況において世界をリードできるということに自信を持ち、審美眼を持って自ら行動に移してほしい」という熱いメッセージをいただき、ご講演の後にオンラインにも関わらず活発な質疑応答・意見交換が行われました。
本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、学内外から企業の方を含む幅広い研究領域の方々約500名にご参加頂きました。
池野先生、ご講演ありがとうございました。