未来型医療創造卓越大学院プログラム

2022年06月06日

イベントニュースレポート

学生企画:卓越大学院プログラム「卓越解拓プロジェクト」災害に備えたコミュニケーションを考える(3/19 レポート 笹井真澄)

未来型医療創造卓越大学院プログラム生
歯学研究科 歯科学専攻 病態マネジメント歯学分野 (博士2年)
笹井 真澄

【実施概要】
《名称》
「卓越解拓プロジェクト」災害に備えたコミュニュケーションを考える

《開催日程》
2022年3月19日(土曜日)開催時間 9:00~17:10

《開催場所》
東北大学 星稜会館 星稜オーディトリアム2階 大会議室(オンライン併用)

《共催》
東北大学未来医療創造卓越大学院プログラム      (中山啓子教授)
東北大学人工知能エレクトロニクス卓越大学院プログラム(金子俊郎教授)
東北大学変動地球共生学卓越大学院プログラム     (中村美千彦教授)

《協賛》
東北大学グリーン未来創造機構            (佐々木啓一教授)

《学生指導》
未来型医療創造卓越大学院プログラムファシリテーター 金髙弘恭教授(歯学研究科)

《目的》
専門家の講義の学びより、災害とリスクコミュニュケーションについて理解を深める

《実施内容》
講演聴講(ハイブリット形式)、ブレインストーミング(対面参加学生グループワーク)

《対象》
3つの卓越大学院プログラム生 参加者:66名(対面参加17名、オンライン聴講参加66名)

《講師・演題》
東北大学災害科学国際研究所 越村俊一教授 「東日本大震災の教訓と今日大震災への備え」
東北大学病院総合地域医療教育支援部 石井正教授 「東日本大震災への対応経験」
東京慈恵医科大学臨床検査医学講座 越智小枝准教授 「英雄のいない災害を目指して:災害時のライフ・コミュニュケーション」
東北大学情報科学研究所 乾健太郎教授 「リスクコミュニュケーションと情報技術:人と機械の役割分担を考える」
東北大学グリーン未来創造機構特任准教授(客員)伊沢拓司先生 「「正解」のない問いについて社会に語る時、いかに振る舞うべきか」

【所感】
本セミナーの開催は、東北大学における3つの卓越大学院プログラム所属学生の共同企画として、初めての試みであった。さらに、東北大学グリーン未来創造機構の特任准教授伊沢拓司先生を招き、災害に備えたリスクコミュニケーションを考えることをテーマに開催された。
未来型医療創造卓越大学院プログラム生から南さん、笹井、人工知能エレクトロニクス卓越大学院プログラムから馬場さん、熊谷さん、変動地球共生学卓越大学院プログラムから三浦さん、冨澤さんの6名の学生が企画運営を担うことになった。10月末の声がけから約5か月にわたってZoomを利用したミーティングを週1回以上持ち、定期的に関係者の先生方にも参加して頂くことで事前セミナー当日に至った。企画運営に関しては学生メンバーだけでは決めかねることも多く、ファシリテーターとして未来型医療創造卓越大学院プログラムより金髙弘恭先生にご教授を頂きながら企画準備を進めることが出来た。

事前セミナー当日は、各卓越大学院プログラムコーディネーター先生方である未来型医療創造卓越大学院プログラムの中山啓子先生、人工知能エレクトロニクス卓越大学院プログラムの金子俊郎先生、変動地球共生学卓越大学院プログラムの中村美千彦先生からご挨拶を頂き、伊沢拓司先生を紹介していただいたグリーン未来創造機構長である佐々木啓一先生からご挨拶を頂いた。その後「災害におけるリスクコミュニュケーション」をテーマに、各講師の専門分野からご講演を頂いた。越村先生からは、東北地方の津波の歴史、乗上高について押し寄せる津波の威力は2mもあれば建物の崩壊のリスクが増す事を学び、土地柄と被災前の建物構造などを学んだ。石井先生には、東日本大震災時の石巻日赤病院の迅速なトリアージ会場設営や受け入れ要請を断らなかった医療について伺った。有事には現場でマニュアルだけに頼る事は困難であること、便りがないのは良い知らせではなく最悪の事態が潜んでいることを学んだ。越智先生からは、専門家が関与できるのは3Rのうち生命のみで生活や人生は個人の主観が大きく、有事の専門家依存は科学的事実を伝えれば人々は納得するはずという科学者側と社会とのずれが生じており、自分の価値観でリスクを選べる社会づくり重要性を学んだ。乾先生の講演では現在のAI における言語処理は機械学習に基づいており深層学習によって技術革新が加速してきた。ただ、人間と機械の得意なことは異なるので役割分担による設計が大切、AIの情報処理にだけ頼りにしてはいけない事を災害対応業務とファクトチェックの事例から学んだ。伊沢拓司先生からは、正解のない問いに対していかに振る舞うべきかというテーマで講演を頂いた。唯一解がないことにはまず目線を合わせる事の重要性、メディアの強みと問題点として問う側、答える側、見る側の各々の立場でどうすれば答えを打ち出すことが出来るか行動と施策の強みを学んだ。

後半は、グループワークでブレインストーミングとして企画運営学生が調査し準備した災害状況の資料から災害シチュエーションを想定する課題に取り組んだ。ディスカッションにて想定された問題からあげられた課題を参考にリスクコミュニュケーションとは何かを考えコンセプトを作り出し、課題についてのニーズステイトメントよりアイデアをまとめていった。成果発表会までの約3週間の準備期間の間には伊沢拓司先生や講演講師の先生方からのフィードバックをいただきながら、各グループで成果発表会に向けての準備を進める。

長い期間、準備をしてきたこともあり事前セミナーの講演内容も充実し難しいテーマについてのディスカッションのさいにも大変有効であった。グループワークでは慣れない概念もあり苦戦している学生も多く見受けられたが、初対面であっても卓越大学院プログラム生同士で一つの物事に対して多角的に活発な意見を交わす姿をサポートさせていただきやりがいを感じた。

東北大学の各卓越大学院プログラムの先生方や関係者の皆様のご協力に感謝すると同時に、このような事前セミナーが無事に開催されたことを報告する。

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