未来型医療創造卓越大学院プログラム

2023年09月29日

レポート成果発表

合同メンタリング / Bio-Rad Laboratories, Inc., Digital Biology Group, Global Marketing Manager 上原輝彦先生(8/28 レポート 小澤哲)

未来型医療創造卓越大学院プログラム生
医学系研究科 医科学専攻(博士1年)
小澤 哲

名称:未来型医療創造卓越大学院プログラム 合同メンタリング
テーマ:シリコンバレー製品開発のキーポジション、Product ManagerとProject Manager
開催日程:2023年8月28日(月)16:00〜17:30
メンター:上原 輝彦先生  Bio-Rad Laboratories, Inc., Digital Biology Group, Global Marketing Manager

実施内容:オンラインでの実施にて、学生をはじめ、企業のビジネスマン、医療従事者などが参加し、講義、質疑応答を行なった。

目的:
①ライフサイエンス製品開発プロセスに不可欠なポジションであるProduct ManagerとProject Managerの業務内容と必要な素質を理解する。
②製品開発・拡販時によく生じる課題をProduct ManagerとProject Managerがどのように解決できるかについて、事例に基づき理解を深める。③上記内容を理解し、受講生自信が身につけるべきスキルや、製品開発人材の採用・教育に際の参考とする。

所感:
Global Marketing Managerとして、部門横断的に製品開発とプロダクトマネジメントを実施している上原先生の経験をもとに、シリコンバレーの製品開発プロセス・組織について、Product Managerの業務(New Product DevelopmentとProduct Management)および求められる資質、Project Managerの業務および求められる素質について講義いただいた。

まず、シリコンバレーの製品開発プロセスについては、さまざまなクライテリアに沿ってプロジェクト単位で徹底的に優先順位をつけ、自らの担当範囲に100%責任を持ちながら、設計、施策、テストを繰り返すことで、多くの顧客に使っていただける製品を早いスピードで開発・上市するという特徴があることを振り返った。

Product Managerの業務としては製品開発・販売促進・顧客満足度向上に関わる業務を推進していることをお聞きした。
その中で必要となってくるスキルとしては問題解決力や意思決定力、マルチタスク力などのHard Skillsと影響力や伝達力などのSoft Skillsの両方が挙げられていた。Hard skillsでは顧客の代弁者となるため、顧客のpain pointと欲する経験を理解することが大事とお聞きしました。卓越大学院プログラムで学ぶデザイン思考と通じる部分があり、大変参考になった。また、Soft skillsはランクが上がるほど必要になることを体感しているそうで、影響力、伝達力、図太さ、信頼性を築く重要性を感じた。
 Project Managerは製品開発を限られた時間と予算で達成するため、他部門と協働し、目標・タイムライン・成果物を管理してProjectを成功に導いていく中で、製品開発プロセスの知識・論理的思考力および、利害関係の仲介力、強制力などのスキルが必要になるとお聞きした。
 今回の講義を通して、特にProject Managerの話の中にあった論理的思考力や目標・タイムラインを管理することは、私たち学生が日々行なっている研究を行う上で、社会へより大きなインパクトを与える研究を行うこと、いち早く研究成果を社会へ還元するためにとても参考になるお話で、大変充実した時間を過ごすことができた。
今回貴重なご指導をいただきました上原輝彦先生に深く感謝申し上げます。

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