未来型医療創造卓越大学院プログラム

2023年11月09日

イベントニュースレポート

東北大学・名古屋大学・大阪大学 生命系卓越大学院共創シンポジウムを開催しました(9/15-16)

2023年9月15日(金)~16日(土)に、東北大学・名古屋大学・大阪大学が合同で『生命系卓越大学院共創シンポジウム』をハイブリットにて開催いたしました。
今回のシンポジウムは、学生主体で開催し、準備・運営も学生がメインで活躍しました。
以下、本プラグラム参加教員・学生の紹介とレポートを掲載致します。

【会場】
2023年9月15日(金)
前半/最先端医療イノベーションセンター(CoMIT)棟1階マルチメディアホール
後半/銀杏会館3階

2023年9月16日(土)
最先端医療イノベーションセンター (CoMIT)棟1階マルチメディアホール

【未来型医療創造卓越大学院プログラム 参加教員】
医学系研究科 研究科長 石井直人 教授
医学系研究科 中山啓子 教授
医学系研究科 大和田祐二 教授
医学系研究科 山内正憲 教授

【未来型医療創造卓越大学院プログラム 参加学生】
1.生命科学研究科 三島祐悟    D1 オーガナイザー
2.文学研究科   森坂太一    M2 オーガナイザー
3.生命科学研究科 國富葵    D2 研究発表
4.医工学研究科  曽根一輝    D1 研究発表
5.医学系研究科  南理央    D1 ワークショップ
6.医学系研究科  小澤哲    D1 ワークショップ
7.歯学研究科   衣川安奈    D2 ワークショップ
8.薬学研究科   清水悠暉    D2 ワークショップ
9.医学系研究科  Yin May Zin Han  M2 ワークショップ
10.歯学研究科   小出理絵    D2 ワークショップ
11.医学系研究科  櫻井碧    M1 ワークショップ
12.医学系研究科  佐藤桃香    M1 ワークショップ
※所属/氏名/学年/シンポジウムでの役割・参加形態の順に記載しております

【レポート】
生命科学研究科 三島祐悟 / オーガナイザー
2023年9月15日~16日に大阪大学吹田キャンパスで行われた「東北大学・名古屋大学・大阪大学 生命系卓越大学院共創シンポジウム」にオーガナイザーとして参加した。
オーガナイザーとしては6月から10回ほど企画会議を重ね、パンフレットの構成の決定、ワークショップのテーマ立案・グループ分け・評価方法の決定、懇親会の会場および内容の決定、参加者への連絡などを行った。これらの準備にあたっては各大学の教員、卓越大学院事務局/推進室および大阪大学の学生に多大なご協力を頂いた。また、当日は分担して会場設営と司会進行を行った。
本シンポジウムを通して様々な分野の学生と交流を深めることができ、各学生が持つユニークな視点はとても参考になった。一方で研究関連の内容の少なさや運営の業務効率については課題が残ったと感じた。来年はより円滑に充実したシンポジウムが実施できるよう、次のオーガナイザーに助力できたら良いと思う。

文学研究科 森坂太一 / オーガナイザー、歯学研究科 衣川安奈 / ワークショップ
※レポートを二人で作成
東北大学・名古屋大学・大阪大学 生命系卓越大学院共創シンポジウムに参加し、キーノートレクチャーにて、自身の研究が社会に還元される際にどのような問題が発生するかを考える視点(ELSI)と、自身の研究成果を発信していく際の自身のポジションについて学べた。
学生グループワークでは、他大学の卓越学生とともに「合計特殊出生率を上げる方法を提言してください」をテーマにスライド作成・発表を行なった。事前準備から、それぞれの知識や調べた内容について視点が異なり、幅広くこのテーマの現状や課題について把握することができた。我々のチームでは、挙げられた課題の中でも、「経済的な理由で理想とする子どもの数を持てない世帯に対して、その世帯の18歳までの子どもの人数によって所得税を軽減する方法」を提案した。手取り金額が増えることで、2人以上の子どもが欲しい世帯に、子育てに使用できるお金が増え、生活に余裕が生じることが予測される。また、この方法は、副次的な効果として子育てが困難な家族への早期発見・介入が可能である。税金に関わる制度は、行政の調査が必須であるため、該当世帯に子どもがいるかを確認する必要がある。この確認作業を毎年経時的実施することで、虐待や育児放棄の早期発見が可能であると考える。
我々の発表は、伝わりやすい発表の評価を4.04点獲得し、「プレゼンテーション賞」を受賞した。また、総合得点は、10.51点獲得し、2位という結果を残した。伝わりやすいスライド作成を心がけ、また質疑対応も真摯に対応した結果だと自負している。

生命科学研究科 國富葵 / 研究発表
この度、大阪大学吹田キャンパスで9月15日・16日に開催された、生命系卓越大学院共創シンポジウムに参加してまいりました。
学生研究発表では他分野の聴衆が多くを占めていたため、普段よりも全体像を伝えることを意識して発表を行いました。その後の懇親会で多くの方から発表内容について質問をいただき、興味をもっていただけたことを嬉しく思いました。多様な聴衆を前に発表する貴重な経験になりました。
学生ワークショップの発表準備では、私はチームリーダーだったため、話し合いの進行を取り仕切る必要がありました。決められた時間の中で発表できる形にまとめるのは容易ではなかったですが、メンバーの助けを借り、なんとか形にすることができました。個別で考えても出てこないユニークなアイデアを練り上げることができたと自負しております。本発表は最優秀賞を受賞しました。
最後に本会の企画・開催に携わった方々に心より感謝申し上げます。

医工学研究科 曽根一輝 / 研究発表
2023年9月15、16日に大阪大学の吹田キャンパスにて開催された東北大学・名古屋大学・大阪大学生命系卓越大学院共創シンポジウムにて、研究発表と学生ワークショップに参加した。
研究発表では、東北大学流体科学研究所 融合計算医工学研究分野にて行っている研究を“血管内皮細胞の集団的遊走における糖と酸素の影響の評価”と題して発表した。自分の専門である流体工学や生体工学以外の研究者が多く集まる中で成果発表をする機会はそう多くないため、とても貴重な経験となった。特に質疑応答では流体工学にまつわるマイクロ流体デバイスに関する質問を数多くいただくことができ、自身の研究内容について長所や今後の課題を再確認することができた。
また、学生ワークショップでは“不老不死は天国か地獄か”というテーマで議論し、医療について研究をしている人々の生と死に対する価値観を知ることができとても興味深い議論を交わすことができた。

医学系研究科 南理央 / ワークショップ
この度、2023年9月21日に大阪大学で開催された生命系卓越大学院共創シンポジウムに参加しました。本シンポジウムは、大阪大学・東北大学・名古屋大学の合同開催でした。
シンポジウム内では、生命医科学研究におけるELSI(倫理的・法的・社会的課題)や科学コミュニケーションについて学ぶことができました。自身の最近の課題として、医療と社会を繋ぐこと、研究を社会実装することためには異なる領域の人々を繋ぐ能力が必要であると考えていたため“今日から実行できる学び”を得ることができました。
3大学混合のグループワークでは「不老不死は天国か地獄か論じてください」というテーマで話し合いました。グループ内で不老不死・天国・地獄の定義について認識を合わせるという努力ができたと考えています。
対面による開催によって今後に繋がる学びを得ることができました。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

医学系研究科 小澤哲 / ワークショップ
東北大学・名古屋大学・大阪大学合同で開催された、生命系卓越大学院シンポジウムに参加した。
大阪大学の岸本充生先生より「パーソナルデータ利用とAI実装が進む時代の生命医科学研究におけるELSI(倫理的・法的・社会的課題)への取り組み」について、科学コミュニケーターの本田隆行先生より「研究を繋ぐ先にある『社会』って、なんだ?」の題目でご講演いただき、研究成果を社会に実装していくときに必要となってくる、どのような問題が起きるかを考えるELSIと、研究成果を社会に伝えていく際に必要なスキルやマインドセットについて学べた。
学生ワークショップでは3卓越生合同のグループでの話し合いとプレゼンテーションを行った。私が所属するチーム1は、「社会課題を1つ選び、解決に最も貢献できるドラえもんの秘密道具を1つ提案してください」というお題に対してプレゼンテーションを行い、ユニーク賞を受賞することができた。

薬学研究科 清水悠暉 / ワークショップ
本シンポジウムは、大阪大学、名古屋大学、東北大学の生命系の卓越大学院から各10名前後が参加しました。
岸本先生のご講義は、特に遺伝情報やパーソナルデータの倫理的な扱いについての重要性と難しさが強調されていました。
本田先生のご講義は、科学コミュニケーションとサイエンスコミュニケーターの役割に焦点を当て、第三者が重要であると指摘しました。また、講義中質問をオープンに受け付ける形式から、短時間で多くの情報を共有し、伝えたいことを効果的に伝える方法を学ばせていただきました。
卓越大学院生による発表とグループワークも行われ、最先端の研究を学び、他大学の研究についても知ることができました。特に、私の班は医師、看護師、薬剤師で構成されていたので、実臨床での問題も取り入れた有意義なディスカッションが行われました。
全体として、多角的な視点から学ぶことができ、貴重な経験となりました。

医学系研究科 Yin May Zin Han / ワークショップ
東北大学・名古屋大学・大阪大学 生命系卓越大学院共創シンポジウムに2日間参加させていただきました。
参加したワークショップでは、テーマの1つである「不老不死は天国か?地獄か?」を選択し、三大学混合のグループで討論を重ねました。名古屋大学、大阪大学の卓越大生と深く交流でき良い機会になりました。
グループやテーマは、事前に発表され、グループでの事前討論も可能だったため、シンポジウム開催前に2回ほどオンラインで自己紹介や研究の紹介、テーマについての討論を行いました。メンバーのバックグラウンドが医師、看護師、薬剤師といった様々な知識や経験をもっていてそれぞれのお話を聞くことができました。異なる経験から自分には想像のつかなかったことを聞くことができて、色んな角度から物事を捉えることができることを実感できました。
そして、自分たちと同じテーマを選択した他のグループの発表は、発表前からワクワクが止まらなく、どういう観点から話すのだろうと考えながら聞いていました。
講義やワークショップで様々な意見を聞き、知識も身につけられてとっても貴重な経験でした。

歯学研究科 小出理絵 / ワークショップ
ワークショップでは、他大学の卓越大学院生と初めて会い、限られた時間の中で議論・プレゼン資料作成・発表を行いました。私たちのチームは『不老不死は天国か地獄か』の議題を選択しました。メンバーは、同じ生命系の研究に取り組んでいるものの、所属・バックグラウンドが全く異なるため、自分にはない知識、視点や発想を知ることができました。
また、初日のキーノートレクチャーでは、ELSIについて学びました。新しい技術を社会実装する際には、社会とのギャップを埋める必要があること、などの視点を私たちのプレゼンに活かすことができ、成果に繋がったのだと思います。
今回の参加は、短期集中で議論し成果を出す力を養う、非常に有効な機会だと感じました。また、今後に繋がる方々と知り合うことができ、現地開催の良さを十分に活かせたのではないかと思います。

医学系研究科 櫻井碧 / ワークショップ
2023年9月15日から16日にかけて、大阪大学吹田キャンパスで開催された生命系卓越大学院共創シンポジウムに参加いたしました。シンポジウムでは、各大学の卓越生がグループ毎に選んだテーマについて発表を行いました。
私のグループは「不老不死は天国か地獄か」について選択し、私たちが研究者として技術への探究心を持つことは社会的イノベーションの原動力であり、それを“天国”であると結論付けるとともに、社会や個人の尊厳へもたらす影響の大きさについて問題提起いたしました。その結果、最も倫理的・法的・社会的課題を意識した発表チームとして表彰を受けることが出来ました。発展した技術と人類はどのようにして共存していくべきかという大テーマについて、改めて考えさせられた機会でした。
他大学の卓越生との出会いを大切にし、よりよい未来に貢献するための活動に繋げていきたいと思います。

医学系研究科 佐藤桃香 / ワークショップ
この度、大阪大学吹田キャンパスにて東北大学・名古屋大学・大阪大学 生命系卓越大学院共創シンポジウムに参加して参りましたのでご報告いたします。令和5年9月15日から9月16日までの合計2日間で活動を行いました。
初日はキーノートレクチャーや学生発表があり、それらを通じてELSIの視点から自身の研究がどのような課題があるか考え、伝えたい相手は誰なのかを理解したうえで伝えることが明快な伝え方につながるということを学びました。
二日目は学生ワークショップの発表を行いました。各大学の大学院生同士で意見交換を行い、物事を多角的に見つめなおすことで新たな発見が得られることを実感しました。また、自分にはない発想に触れることで、新たな知見を得ることができました。
三大合同シンポジウムにて研究分野の異なる他大学の学生と交流し、自分の考え方や知識をより深めることができました。

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