未来型医療創造卓越大学院プログラム

2024年02月27日

セミナーレポート

2月15日(木)FM DTS融合セミナー 株式会社コーチ・エィ ファウンダー 伊藤守先生講演会「Coaching Conversation 医療現場への展開」を開催しました

未来型医療創造卓越大学院プログラム生
歯学研究科歯科学専攻(博士4年)
森 里美

2月15日(木)18:00-19:00、未来型医療創造卓越大学院プログラムFM DTS融合セミナー(共催:東北大学歯学研究科)株式会社コーチ・エィ ファウンダー 伊藤守先生の講演会をオンラインにて開催致しました。
今回の講演では、コーチングが医療現場へ展開される際のヒントとして、コーチングに対する考え方や実際のコーチングの手法についてお話しいただきました。

前半では、コーチングの起源や現状に触れ、具体例を交えながらコーチングの基礎となる考え方についてご説明いただきました。スポーツ、企業、医療、教育機関など様々な場面で重要視されているコミュニケーションの実現には、相手に“教える”のではなく“問いかける”ことが効果的であり、事象を言語化することで同じ失敗の繰り返しを防げるとの視点が共有されました。

続いて、コーチングの意義やその3つの原則についてご説明いただきました。コーチングにより、自分の感情、信念、価値観などの内面を理解する“内的自己認識” と、自分の言葉や行動が他人にどのような影響を与えるか理解する“外的自己認識”のバランスを取ることで新しい視点へのシフトとアクセスが可能になることをご説明いただきました。コーチングではOngoing(現在進行形)、Interactive(双方向)、Tailor-made(テーラーメイド)が3原則とされます。常に変化する世界において、お互いが話し、聞くという双方向のコミュニケーションが生産性の向上に寄与することが強調されました。

後半では、モノローグ主義と対話(ダイアローグ)の重要性についてお話いただきました。モノローグ主義は、一人で話すことが中心となるコミュニケーションのスタイルであり、チームや組織では新たな意見が取り入れられず大きな目標の達成への妨げとなる可能性があります。一方、お互いの意見の不一致や誤解を理解し、違いをすり合わせる「対話」は、選択肢を増やし新たな価値を創造することができます。

今回は、コーチングの考え方と方法について学び、変化する世界の中で新たな視点を得るための示唆を得ることができました。医療従事者が患者とのコミュニケーションにおいてコーチングの手法を活用することで、患者の主観的な経験を引き出し、より良い医療に繋がることが期待されます。また、コーチングのフレームワークを理解することで、医療現場におけるリーダーシップやチームワークの向上にも寄与できる可能性があり、これからの医療の向かう先について考える良い機会となりました。

本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外456名の方々よりお申込みいただきました。

株式コーチ・エィ:https://www.coacha.com/

▲Page Top