未来型医療創造卓越大学院プログラム

2021年03月10日

セミナーレポート

2月24日(水) AGC株式会社 代表取締役会長 島村琢哉先生 講演会「リーダーは人の心に灯をともす」を開催しました

2月24日(水)18:00-19:00、AGC株式会社代表取締役会長、島村琢哉氏による「リーダーは人の心に灯をともす」と題した分野横断型医工学研究プラットフォーム(BASIC)講演会をオンラインにて開催しました。
(共催:東北大学未来型医療創造卓越大学院プログラム※FM DTS融合セミナーに指定)

【講演会等開催報告】

◆講演概要
このボーダレスの時代に求められるリーダー像とは?
「人を信じる心が人を動かす」どんなにAIやIOTが進化してもこの気持ちを持ち続ける事が大切。年間約50箇所の世界中の拠点を訪問し、約150回もの従業員との対話を6年間繰り返してきて、その実感を更に深めた。
我々は何のために事業(仕事)をしているのか?
100年続く企業の条件は、長期的視野に立つ事、聖域なく変革に取り組む事、創業の精神を忘れない事、この3つと言われている。迷った時に立ち戻る原点、易きに馴染まず難きにつく、我々の素材を通じて、世の中に安心、安全で快適な環境を提供し続けていく事。この創業の精神を忘れず、チャレンジを賞賛し、失敗を許容する文化から組織の変革は始まる。

◆成果等
「両利きの経営」の提唱者であるスタンフォード大学経営大学院チャールズ・A・オライリー教授にも認められた両利きの経営実践企業のAGC。新規参入企業増加による液晶ディスプレイ事業の業績悪化をV字回復させた原動力は、2015年にCEOに就任した島村会長(当時CEO)が進めた両利きの経営による組織文化改革であった。この両利きの経営こそ、既存事業を深化させつつイノベーションも起こして新規事業分野を開拓しなければならないジレンマを抱える全ての日本企業に必要とされる経営であることが認識された。
また、その実践においては、組織カルチャーの変革が重要であり、社員との対話など様ざまな機会を通した社員満足度を高める活動と不可分であることが理解された。
更にその活動の推進役としてのリーダーの資質が重要であり、リーダーを育てるために重要なこと、リーダーとして振舞うべき、行動様式や考え方・習慣について様々な示唆を得た。

◆今後のプロジェクト化等の可能性
島村氏の講演では、両利きの経営についてその神髄をご説明いただいた。自社の持つ知を深堀して磨きこむ「知の深化」と既存の認知の範囲を超えて認知を広げる「知の探究」を同時に進める経営は、今後バイオデザイン部門で提供するASUプログラムに参加する企業にとって重要なものであり、既存事業を深化させながら新規事業のネタを探索する活動において、非常に有効なものとなりうる。

▲Page Top