未来型医療創造卓越大学院プログラム

2022年01月07日

ニュースレポート

12月9日(木) シスメックス株式会社 取締役 常務執行役員 吉田智一先生と学生の合同メンタリングを開催しました

未来型医療創造卓越大学院プログラム生
医学系研究科 障害科学専攻 精神神経学分野 (博士1年)
佐藤 志保

未来医療人材育成寄付部門
柳澤 祐太

12月9日(木)17:00〜18:00、吉田智一先生(シスメックス株式会社 取締役 常務執行役員)と学生の合同メンタリングを東北大学病院Open Bed Labにて開催致しました。

吉田先生は、1995年に岡山大学大学院自然科学研究科にて薬学博士を取得後、国立循環器病センター研究所で循環器領域研究に従事されました。その後、外資系創薬企業研究所にて中枢性疾患、がん領域での創薬研究立ち上げ・推進に従事した後、2001年よりシスメックス株式会社中央研究所にてがん、炎症性疾患、慢性疾患、中枢性疾患領域での診断原理・実用化に携わられてきました。

合同メンタリングには多様なバックグラウンドの学生が参加しました。ベンチャー企業が成長するためにはどのように価値を提供するのか、チームビルディングでは何を意識されているのかなど多岐に渡る質問が寄せられ、ご経験に基づいたリアルなアドバイスをされました。

ベンチャー企業として成功するためには、企業のアイデンティティとなる魅力的な付加価値をデザインする必要があるとお話し頂きました。さらに、世界のスタンダードになり得るか、プロダクトの質だけではなく、ユーザーに使われるまでにどのようなプロセスを経ているのかといった視点を持つべきだと伝えられました。同時に、自分ではできない部分も把握し、その部分は他者に補ってもらうというマインドセットも必要だとアドバイス頂きました。

研究のチームビルディングについては、基礎研究に従事されていたご経験から、大きなゴールの設定と仮説ベースのマイルストーンを設けること、仮説検証のための方法にバリエーションを持たせることが重要だと説明されました。さらに、チームメンバーが自ら考え仮説検証し、ゴール到達までのストーリーをその都度共有することで、モチベーションや目的意識のズレを減らすことができるというアドバイスを頂きました。

また、これからの予防医学について、社会認知の重要性を話されました。現代の日本は悪性化予防に対するビジネスは進んでいるが、発症予防に対しては発展途上であるとの見解を示されました。普及していない理由を見つけ、足りていない要素をできる限り洗い出し、数年後に求められる価値を創造する姿勢を持って欲しいと話されました。

最後には、自分のやりたい事や知りたいことに対して志を持ち続け失敗を恐れないでほしい、というメッセージを頂きました。

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