未来型医療創造卓越大学院プログラム

2022年02月21日

セミナーレポート

2月2日(水)FM DTS融合セミナー 資生堂クリエイティブ株式会社 代表取締役社長 山本尚美先生講演会「“資生堂の美のイノベーションINNOVATIVE by CREATIVE” ~アートとサイエンスの融合が織りなす、コミュニケーションの新しい形~」を開催しました

2月2日(水)18:00~19:00、未来型医療創造卓越大学院プログラム(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門、医工連携イノベーション推進事業)FM DTS 融合セミナー 山本尚美先生・資生堂クリエイティブ株式会社 代表取締役社長の講演会をオンラインにて開催致しました。

株式会社資生堂は、日本初の民間洋風調剤薬局を起源とし、化粧品へと業態変化、成長し、現在に至る150年の歴史を持ち、社名は中国の古典『易経』に由来します。和魂洋才、ハイブリッド的な精神こそが資生堂のDNAとなっていることを、エピソードを交え紹介されました。
その間、社会環境は大きく変化し、高度経済成長期のメディアはテレビであり、CMキャンペーンでの企業から使用者へ向けての発信が大きな影響力を持ちましたが、現在はインターネット化、モバイル化し、双方向コミュニケーションへと、誰もが情報を発信、共有する形へと広告の形も変化してきました。そのような中、デザイナーには、デザインやクリエイティブを通じて課題を見つけ出し、その解決策を目に見える形にして社会に問題提起をする姿勢が大切であり、そのためのスキルとして感覚に頼るのではなく、日頃より生活者の行動への深い洞察力を持ち、変化の兆しを察知する能力が求められると諭され、社会課題プロジェクトなどの例を示されました。
また、イノベーションに最も大きな影響を及ぼすのはテクノロジーではあるが、イノベーションとは、技術革新に留まらず価値観、行動、枠組み全てにおいて、これまでと違った変化をポジティブな変化を与える言葉として使いたいと述べられました。

最後に、創業より引き継いできたDNAをどう未来へつなげるかを常に考え、これからの150年は、これまでと異なる人間と社会や環境との関係になることが予想されるが、どのような形であっても、人間にとってよりよい社会、人々の心を豊かにしたいという想いで今後も活動を続けていきたいと「美しさとは人の幸せを願うこと」を表現した映像とともに締めくくられました。

講演後の質疑応答では、学生、研究者、企業の方々より多くの質問が寄せられ、
環境など社会課題に対しては、一企業の枠を越えたコンソーシアム的な取り組み実例を示されながらその必要性を説かれました。

本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外490名の方々にご参加いただきました。

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