未来型医療創造卓越大学院プログラム

2019年11月07日

レポート

イヴァン・フランコ記念リヴィウ国立大学訪問記 (9/5~9/15 ウクライナ出張レポート 次田 篤史)

未来型医療創造卓越大学院プログラム生
生命科学研究科 分子化学生物学専攻 (修士1年)
次田 篤史

9月5日(木)~9月15日(日)にイヴァン・フランコ記念リヴィウ国立大学(ウクライナ)へ訪問した。私たちの研究室は2018年度からイヴァン・フランコ記念リヴィウ国立大学のOstash研究室と蛋白質結晶構造解析に関する共同研究を実施しており、2019年度の活動の一環として、先方の研究室に10日間滞在した。訪問先のOstash研究室では、放線菌の有用代謝産物の生合成経路を遺伝学的手法によって研究している。放線菌は有用代謝産物の生産を高度に制御しているが、その制御機構は未だに分かっていないことが多く、私たちは構造学的側面からそれを明らかにすることを目指している。

訪問初日には、日本で行ってきた研究成果の発表を行った。細菌遺伝学を専門とするOstash教授や学生たちとディスカッションを行い、今後の研究方針の決定と学生間の交流を図ることができた。

その後、未来型医療創造卓越大学院プログラムのファシリテーター教員の田中教授から、X線結晶構造解析の概要についての講義が行われた。先方の研究室の学生のみならず、学内の多くの学生たちが参加し、充実した時間を過ごすことができた。はじめてX線結晶構造解析を学習するという現地の学生も、臆せず講義中に質問を投げかける様子が大変印象的で、英語という共通言語を通じて、現地の学生と議論を交わせたことがとても良い経験となった。

今回のウクライナへの出張で、国や専門分野が違っても英語という言語を通じて、学術的な話だけでなく、多くのコミュニケーションをとれることを強く感じた。その際、卓越大学院のプログラムの一つである「FM English basic」で学習した英語プレゼンテーションの講義は非常に役に立った。共同研究という枠組みだけにとらわれず、現地に赴いて研究者や学生と直接交流を図ることができ、非常に有意義な時間を過ごすことができた。

今後もこのような機会があれば、積極的に参加したいと思うとともに、博士後期課程には海外への中期または長期での留学も視野に入れたいと思った。

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